インフラエンジニアの活動場所の一つ、といっても過言ではないのが、サーバルームです。主にサーバと呼ばれるコンピューターを安定稼働させ、部外者から隔絶した場所で集中管理することで、セキュリティを向上させる目的の部屋のことを言います。同じような意味でマシンルームやマシン室ということもあります。
サーバルームにはいくつかの特徴がありますが、端的に言うと「コンピューターなど、各種の機械が大量に存在し、快適に稼働できる環境を保つ部屋」です。個人の所有するパソコンや、ゲーム機器、ビデオなども、使用後は触ってみると熱を持っていることが分かりますが、大型の機械になればなるほど、その排熱量も馬鹿になりません。しかも、排熱で内部の温度が上昇し、停止や破損の原因となるため、一年中通して同じ気温になるよう、空調設備がフル稼働しています。
特徴の二つ目は、フリーアクセス床と呼ばれる、二重床をしていることが多いことです。二重にすることで、床と床の間に、各種ケーブルを這わせることができます。例えば、電化製品のコードなどを床に這わせていて、うっかり足を引っ掛けてしまったという経験は、多くの人が身に覚えがあると思いますが、大型のコンピューターのケーブルは、何十本という量になることがあり、二重化による事故防止の対策が重要になるのです。また「フリーアクセス」という言葉が示す通り、自由に床を開けることが可能な構造になっているので、作業時やメンテナンス時に影響しないようになっています。